ベストSF2019

★ 投票数:

(2月15日現在)







各投票者の推薦作

(到着順)


板橋 哲 さん

藤井太洋 東京の子
菅浩江 不見の月
柞刈湯葉 まず牛を球とします
樋口恭介 一〇〇〇億の物語
林譲治 星系出雲の兵站
各1点でお願いします。

 




毛利 信明 さん

 令和元年も終わってみれば、あっという間でした。最近物忘れがひどくなって、人の名前が全然出てきません、好きなSF作家の名前ですら。新しい作家は言うに及ばず、昔よく読んでいた作家名も。これが老化ということでしょうか。若い頃には考えられなかったことです。気持ちだけは若いつもりですが、体は正直なんですね。
 昨年はSF界に訃報が相次ぎました。「人生100年時代」の現代では早すぎる死去、 こちらもいつまでも元気でいられるかどうか。今年の目標は「積ん読状態の本」をできるかぎり読むこと。読みかけて中断したもの、何か他に読む本があって後回しになってしまったもの、どっかにいってそのままになったもの・・・理由はさまざまですが、1冊でも多く読み終えたいものです。

 では、いつものように読んだ順に。

『天冥の標』 (小川一水 著・・・10年かけて堂々の完結。最終巻ではこれまで語られてきた諸々を単にまとめあげるのではなく、新しい要素を加えてきっちりと落とし前をつけている。これが作風、作者の思いなのか、どんなに過酷な状況でも最後には「希望」がある。始めの頃は1巻1巻が独立しており、どう結びついていくのか心配な面もあったものの中盤あたりから物語が絡み合い、シリーズが展開発展する。ただあまりに長い時間がかかったせいか終盤は登場人物がどういう役柄だったのか戸惑うことに。結局巻末の人物用語集に頼ってばかり。現時点での著者の代表作!)

『三体』 (劉慈欣 著・・・鳴り物入りの作品だったため正直読むのが不安だった。結論からいえば前情報なしに読んだ方がもっと楽しめたかも。70年代の日本SFの勢いを感じさせる作品であり、ある意味「馬鹿SF」といってもいい、特にゲーム世界でのエピソードのはじけぶりなど。次巻が待ち遠しい。これを機会にもっと中国SFが紹介されるのを望む)

『なめらかな世界と、その敵』伴名練著・・・SF愛にあふれる作家ということをブログで知り親近感を抱く。創元の年刊日本SF傑作選で何編か読んでいたが、まとまって再読してみると切れ味の鋭さを再確認。「ひかりより速く、ゆるやかに」がいわゆる青春時間物でおもしろかった。寡作だが作品は期待を裏切らない)

『嘘と正典』小川哲 著・・・『ユートロニカのこちら側』は何か小さくまとまった感じだったが『ゲームの王国』で大きく飛躍。長編だけでなく短篇でも才能の片鱗を見せてくれた。どの短篇もSFらしいSFではなく、どちらかといえば普通の文学作品といってもいいような)

『息吹』 (テッド・チャン 著・・・ようやく第2短篇集。これぐらい寡作だとどの短篇も佳作傑作に決まっている。とはいえ、自分の好みがあるのですべてが傑作とは言えないのが辛い。だれが何と言っても「息吹」がいちばん! 同じ中国系作家でもケン・リュウは「情」に訴えてくる作風だし、彼の場合上手くは言えないが「理」に重きを置いている)
 最後に、2019年のSF出版で印象的だったのは短篇集やアンソロジーでいい作品が多く刊行されたことです。上記の作品もそうですし、『生まれ変わり』 (表題作がいい) 『巨星』 (長編より少しは理解できたかな) 『ハオ景芳短篇集』 (中国SF! 翻訳のせいか生硬な感じ) 『ビットプレイヤー』 (イーガンは何とか短篇集は読める。長編に関しては『ディアスポラ』で挫折してからは読む意欲がなくなった) 『流れよわが涙、と孔明は言った』 (一見ふざけたような作風、嫌いじゃない) 『フレドリック・ブラウン短編全集1』 (昔、創元文庫でよく読んでた、懐かしい) 『危険なヴィジョン[完全版]』 (まさか今になって完訳されるとは。個々の作品よりエリスンの紹介文の方がおもしろい) 『NOVA2019年秋号』 (佳作が多い) 『さよならの儀式』 (NOVAシリーズで殆ど読んでいたが巧みな物語づくり) 『宙を数える』『時を歩く』 (創元SF賞受賞者たちがこんなにいたとは)等々。心待ちにしていた『パラドックスメン』は読むのがもったいない気がしてまだ未読。これら以外に記憶に残っているのは『日本SF誕生』 (もっと生々しい話を期待していたのに少々残念。それでも知らないエピソードも) 『戦争獣戦争』 (山田節健在。初期の『弥勒戦争』を思い起こした) 『先をゆくもの達』『レームダックの村』 (ベテランになってもこの執筆量に驚き)等。












ベストSF2019
投票募集のお知らせ




 今年もやります、良かったSFアンケート。
じっくり選んで投票してください。

 2019年1月1日から12月31日までに国内で出版されたSF(奥付の日付で判断してください)で、あなたがおもしろかったと思うものをEメールで投票してください。要領は次のとおりです。

  • 日本語で読めるもの(電子書籍のみで出版された作品は、活字デビューされている作家のものに限らせていただきます)。最終集計で海外作品と国内作品に分けます。

  • 1人5作品まで推薦可能。もちろん、1作品でも構いません。

  • 点数集計:推薦者1人が5点を所有し、推薦各作品に割り振る。指定のない場合は、均等に配分する。
    例1:ブラックホール『巨大化』―4点、ベテルギウス『消滅?』―1点
    例2:いのしし「ブオッ、ブオッ」、ねずみ「チュウ、チュウ」、うし「モ〜」。(配点指定がないので各1.667点)
  • 投票期間:2020年2月29日(土)24時まで。

  • 投票先:こちらのフォームを使い、タイトルに「ベストSF投票」と明記してください(スペースが足りない場合は、何通かにわけてお送りください)。

  • 発表:投票があり次第、途中経過を発表してゆきます。

  • ランキングとは別に、各人の推薦リストも掲載します。作品への簡単なコメントもぜひお書きください。お名前の他にブログやツイッターアドレスも併記できます(個人名を公表されたくない方は、その旨お書き添え願います)。

昨年の結果